フランスのオリジナル・ミュージックから、見開きデジスリーヴでのリリース。オイアポック、元カマンベールのピエール・ワウジニアク、ギョーム・グラヴラン、ヴァランティン・メッツ、メラニー・ジェルベールの4人が、20年にストラスブールで新たに結成したグループで、本作は22年に自主制作盤としてリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、前述のワウジニアク、グラヴラン、メッツ、メラニーの4人に、クラリサ・アンペラール、マチュー・ルノルモンを加えた6人編成を基本に、曲によってエティエンヌ・アガール、フレデリク・デュールマン、パオロ・ボッタ(ex.ユーゲン,etc)等が適時ゲスト参加。ルース・アンダーウッド(ヴィビラフォン奏者)在籍時のフランク・ザッパ的ジャズ・ロックを基調に、カンタベリー色やジャガ・ジャジスト色を織り交ぜた、ニュー・ジャズ方面のジャズ・ロックを展開していて、その意味ではカマンベール時代のテイストをほぼそのまま継承している印象。ほとんどノーゼッツのようなメラニーのウィスパー系ボーカルを軸に、カンタベリー然とした浮遊感コード、ザッパ調変拍子と目眩くアレンジ、アフロ・キューバン系要素を隠し味としたエキゾティックな楽曲、さりげなくバカテクで上等な演奏が、変態感十分に交叉しながらでエレガントさに収束する様は、ともかくも非常に見事。メラニーのシンギングとメロディが素直に美しく、全体に耳触りの心地好いくぐもり感も担保されていて、前に出過ぎずきちんと役割を全うする各パートのハマりも上々。カンタベリーやザッパのエッセンスを新たなセンスで提示する方面のサウンドとして、聴き込むにつれアンサンブルの巧さと雰囲気のよさに味わいが増す好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Canterbury,Psyche / Digi-Sleeve CD(2022) / Orignal Music/France)