ドイツのペイズリー・プレスから、20年リマスターでのリシュー。多分初CD化。マ・バンリュー・フラスクはおそらくパリ出身のグループで、フィリップ・ボッタ(ex.パンタンクリュエル,etc)やクリスチャン・シーポ・チープが中心となって78年頃に結成されたらしい。本作は、79年にフランスのセルロイドからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、ボッタ、シーポ、ロイク・ゴーチエ、マルク・ル・ドゥヴェドゥク、フィリップ・モージェの5人編成、アート・ディレクション&プロデュースはミシェル・ロイ。概ね、シアトリカル・プログレまたはアヴァン・プログレ方面という感じだが、フロー&エディー在籍時のザッパ&マザーズ的猥雑感、バカテク系ジャズ・ロック感、ポスト・ロック調のソリッドなサイケ感などなどが交叉していて、ボーダーレスなゴッタ煮感満点。過剰気味でユーモラスさ内包のボーカル&コーラス、フリーキーなサックス&フルート、殊の外ハードに弾きまくるツイン・ギター、饒舌なベースと達者なドラムが一体となって疾走するアンサンブルは、非常に濃密かつ上等でわりと素直にカッコいい。楽曲はそれ程アヴァン・ギャルドではなく、各パートのリフやフレーズ、メロディ自体は存外とキャッチーだったりするが、組合せ方や畳み掛けるアレンジに意外性があって、ハミ出し感十分のドラマティックな演出はかなり圧巻。SEのハマりのよさも含め、全体に聴いていて飽きないというか面白いというか、展開の早さとギラギラしたセンスが洗練されたポスト・ロック感に収束する、ずっしりとした手応えのハイテンションな好盤と思う。余談だが、バンド名の「オレの小粋な郊外」とは、何かの暗喩なのだろうか?。カッコよし!。
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(Progressive/Psyche,Post Rock,Jazz Rock / Jewel-case CD(2020 Re-master) / Paisley Press/German)