ドイツのペイズリー・プレスから、15年リマスターでのリシュー。多分初CD化。メモリアンスは、パリの老舗クラブのゴルフ・ドルーオのコンテストで75年に金賞を受賞して、アトールと同じアラベラ・プロダクションからデビューしたフランスのグループで、本作は76年にユーロディスクからリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、ジャン・ピエール・ブーレ、ディディエ・ギョーマ、ジャン・フランソワ・ペリエ、ミシェル・アゼ、ディディエ・ブッソン、クロード・ルタイユンテールの6人編成、プロデュースはナップ・ラマルシュ。概ね、ヘヴィ・シンフォニック・プログレと呼べるサウンドを展開していて、イモっぽい郷愁感のある抒情、少し荒っぽい畳み掛けるアレンジ、シンフォニック・プログレ然とした長尺の楽曲など、わりとアトールのファーストに近似する印象。他にも、アンジュやモナ・リザ的なシアトリカル色とハード色、派手さ、くどさなども加味されていて、いかにもフランス的な暗く湿った系の情感も含め、フレンチ・シンフォニック・プログレの典型の1つといえるかも知れない。素晴らしくテクニカルというわけではないが演奏は十分に上手くて濃密で、畳み掛けるタイプの凝ったアレンジも含め、全体にB級感が担保されていてけっこうカッコいい。第二のアトールを狙ったであろうプロダクションの力も入っていて、「テクニーク」でクレジットされたメンバーも絡んだ、リバーヴの効いたサイケ色内包のサウンド・メイキングのハマりもよく、シンフォニック・プログレ系愛好家ならわりと素直に楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Heavy Symphonic / Jewel-case CD(2015 Re-master) / Paisley Press/German)