USAのライオン・プロダクションから、未発表別ヴァージョン等9曲をボーナスで加えての、ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様で、ブックレットも充実している。特にリマスター表記はないが音質はクリアでよい。ローランス・ヴァネイは、ローラン・チボー(ex.マグマ,ユニヴェリア・ゼクト,etc)の奥さんのジャクリーヌ・チボーの別名で、チボーのソロに参加していたことで知られているかも知れない。本作は、74年にフランスのSFPからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ボーカルの他にピアノ、オルガン、ベース・ペダル、アコースティック・ギターをこなすローランスを軸に、曲によってセルジュ・デリアン、ジャン・シュヴァリエ、チボーが適時参加。少しサイケの残滓がある、落ち着いた雰囲気のジャジー・プログレ的サウンドを展開していて、ちょっとシャンソンっぽい歌もの的なメロディアスさと、プログレ色のある楽曲とアレンジが面白いマッチングを見せる。ローランスの女性ボーカルとデリアンのフルートには、かなりはっきりしたくぐもり感があって、フワフワしたアシッド・フォーク的浮遊感が支配的だが、時折チボーのソロにも近似するプログレ的で重厚なパートが交叉していて、結果としてどのジャンルからもハミ出した濃密でサイケな変テコさを放っている。けっこう上等でカッコいい演奏とアレンジが、流していて心地好い適度なムーディさに収束するサウンドで、じっくりと耳を傾けて聴いても楽しめる掘出し物的好盤と思う。面白い!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Jazz Rock,Symphonic,Psyche / Paper-Sleeve CD(2013) / Lion Productions/USA)