USAのライオン・プロダクションから、85年~94年における未発表音源等計6曲をボーナスで加えての、16年リマスター&デジパックでのリリース。ローランス・ヴァネイは、ローラン・チボー(ex.マグマ,ユニヴェリア・ゼクト,etc)の奥さんのジャクリーヌ・チボーの別名で、チボーのソロに参加していたことで知られているかも知れない。本作は、77年にレコーディングされながらオクラ入りとなったサード・アルバム用音源で、初CD化。クレジット・メンバーは、ローランス、セルジュ・デリアン、ジャン・リュック・シュヴァリエ、フランシス・モーズ、ジャン・クロード・ゲゼリ、ミシェル・サンタンジェリの6人で、ローランスとデリアンはほぼ全曲、他の4人は曲によって適時参加していると思われる。すでに、シャトー・ド・エルヴィル・スタジオ付のアレンジャー&キーボーディスト、エンジニアとして働いていた時期で、スタジオの仕事が忙しくて最終リミックス等の仕上げが出来なかったということらしい。概ね、セカンド「イヴニング・カラーズ」の延長線上にある感じの、シンフォニック・プログレとジャズ・ロックが交叉するインスト路線で、女性的なエレガントさと浮遊感十分で素直に心地好い。エレピとピアノにシンセやメロトロンも交えたキーボードと、要所で顔を出すフルートのアンサンブルはしっとりと美しく、ジャズ・ロック的端正さのドラム、マグマ的なベース、サイケなギターと奇妙だがよいマッチングを見せていて、全体に漂う淡い哀愁の情感に収束。ボーナスのボーカル・ナンバー群も含め、派手ではないがズッシリとした聴き応えの好盤と思う。
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輸入盤/500枚限定プレス
(Progressive/Symphonic,Jazz Rock / Digi-Pack CD(2016 Re-master) / Lion Productions/USA)