ドイツのペラジック・レコードから、3面開きデジスリーヴでのリリース。ブリュイ≤はオート=ガロンヌ県トゥールーズ出身のグループで、クレマン・リベス(ex.キッド・ワイズ,M83,etc)が中心となって16年に結成されている。本作は、18年に自主制作の配信と12インチEPでリリースされた2曲入デビューEPで、メンバーは、リベス、リュック・ブランショ、テオフィル・アントリノス(ex.M83,etc)、ダミアン・グーズーの4人編成、プロデュースはリベス。ソリッドなポスト・ロック/マス・ロック色、エレガントなネオ・クラシカル色、ドラマティックなプログレ色が、とてもいい塩梅のバランスで交叉するサウンドを展開していて、ネオ・サイケ調のダークネスを担保したまま非常に見事な盛り上がりを見せる。ゆったりと寄せては引く波のような、ミニマル色内包のチェロとバイオリン、フリッパートロニクス的ギターとストリングス系シンセによるドローン・フラグメントは、はっきりとしたオチのあるメロディはないが、それが逆に込み上げるような情感に収束していて、そこにドラム&ベースが絡みながら徐々に音量/音圧が上がり、盛り上がった果てにカタルシスを迎えるアンサンブルは素直に圧巻。ともかくもカッコよくて上等で、サイケ文脈のプログレ愛好家ならかなり楽しめるだろう好盤と思う。余談だが、2曲目には富裕層と労働者階級の格差是正を説くバーニー・サンダースの演説がサンプリングされていて、その辺りも非常に真っ当。
輸入盤
(Progressive/Post Rock,Psyche,Drone / Digi-Sleeve CD(2025) / Pelagic Records/German)