スペインのオクトーバークサルト・レコードから、見開きデジスリーヴでのリリース。シーオームは、オクトーバー・イクースのアンヘル・オンタルバと、ヴェスペロのアーク(aka.アルカジー)&イヴァン・フェドトフ兄弟が新たに結成したユニットで、本作は24年にリリースされたサード・アルバム。メンバーは、前作と同じオンタルバ、フェドトフ兄弟、オンタルバの弟ビクトル・ロドリゲス(ex.オクトーバー・イクース,etc)の4人編成で、バンドのセルフ・プロデュース。概ね、ファーストからの延長線上にあるチェンバー・プログレ方面なのだが、例えばハンリー・カウやユニヴェル・ゼロのような、いわゆるRIO系のキテレツさや取っ付きにくさはそれ程感じられず、どちらかというとRIO系方面のオクトーバー・イクースとは、その意味で趣を異にする。とはいえ、オズリック・テンタクルズ辺りをもっとジャズ・ロック寄りにした方面のヴェスペロとも近からずで、フレッド・フリスとロバート・フリップの狭間を行く感じのオンタルバのギターを軸とした、インプロ/セッション色内包のアンサンブルと、ダークながら実はメロディアスな楽曲、アブストラクトそうでいてちゃんと盛り上がるアレンジの組み合わせは、けっこう素直にカッコいい。本作のような、わかりやすいキャッチーさやプログレ的様式美をハズしている感じのサウンドは、小難しそうと敬遠する王道系のプログレ愛好家も多いかも知れないが、聴き込むにつれコール&レスポンスの妙やアンサンブルの濃密さが浮かび上がってくる印象。全体にバンド感が担保された、かなり上等で演奏性の高い好盤と思う。素晴らしい!。
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輸入盤
(Progressive/Chamber Rock,Psyche,Symphonic / Digi-Sleeve CD(2021) / Octoberxart Records/Spain)