ポーランドのGAD(グレート・オーディオヴィジュアル・ディスカヴァリーズ)レコードから、24年新規リマスター&2CDでのリリース。SBBは、元ブレイクアウトのヨセフ・スカーチェクが中心となって71年にシェミャノヴィツェ・シロンスキェで結成されたグループで、SBBとはシュレジアン・ブルース・バンドの略称。71~73年はニーメンのバックを務め5枚のアルバムを制作、74年にバンド単独でファースト・アルバムをリリース、それ以降40年以上に渡って現在も活動を続けるポーランドを代表するロック・バンドの1つ。本作は、タイトル通り77年10月のエルツでのライヴ音源を収録した発掘ライヴ盤で、セット1,2とアンコールをほぼコンプリート収録した2枚組。メンバーは、スカーチェク、アンティモス・アポストリス、イェジー・ピオトロヴスキーのトリオ編成。77年秋のヨーロッパ・ツアーの、最終地としての西ドイツ・サーキットで、ファーストからフォースまでの曲と、まだリリース前の「フォロー・マイ・ドリーム」からの曲を交えたセレクト。この西ドイツ・サーキットからは、フランクフルトとゲッティンゲンが過去にオフィシャルCDでリリースされていて、収録曲も重複しているが、ツアー終盤でともかくもインプロが熟れて来ているというか、特に本作では盛り上がりの濃密さが一味違う炸裂感を堪能出来る。スカーチェクがベースを弾くハードな曲は素直にカッコよく、スペイシーなシンフォニック・プログレ曲はドラマティックさ十分で、ハード色とプログレ色がインプロを軸に洗練されたバカテク・フュージョン色に収束。わりと文句なしの好ライヴ盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Hard,Symphonic,Blues,Fusion / Jewel-case 2CD(2024 Re-master) / Gad Records/Poland)