ポーランドのGAD(グレート・オーディオヴィジュアル・ディスカヴァリーズ)レコードから、23年新規リマスター&2CDでのリリース。SBBは、元ブレイクアウトのヨセフ・スカーチェクが中心となって71年にシェミャノヴィツェ・シロンスキェで結成されたグループで、SBBとはシュレジアン・ブルース・バンドの略称。71~73年はニーメンのバックを務め5枚のアルバムを制作、74年にバンド単独でファースト・アルバムをリリース、それ以降40年以上に渡って現在も活動を続けるポーランドを代表するロック・バンドの1つ。本作は、タイトル通り78年12月18日のケルンでのライヴ音源を収録した2枚組発掘ライヴ盤で、1日2ステージのセット1とアンコールをコンプリート収録、バンド保有アーカイヴ音源の「ライヴ・カッツ」シリーズ。メンバーは、スカーチェク、アンティモス・アポストリス、イェジー・ピオトロヴスキーのトリオ編成。フィフス「フォロー・マイ・ドリーム」からの曲を軸とした本編、フォース「ゼ・スロウヴェム~」とインプロ曲を軸としたアンコール、どちらも非常に濃密かつハイテンションで、ともかくもかなり圧巻の演奏。特にアポストリスが絶好調というか、随所でギターが流暢かつハードに炸裂していて、スタジオ・ヴァージョンとはまた違ったヘヴィネス十分のテイストを堪能出来る。この後「ウェルカム」に収録される、「ウォーキン・アラウンド・ザ・ストーミー・デイ」のヴァリエーションらしき「ドラム・バトル(ディスク2/1曲目)」では、アポストリスのドラムとピオトロヴスキーのパーカスのバトルで盛り上がったりもしていて、全体に爆発感満点で存外にカッコいい。およそ文句なしの好ライヴ盤で、次々とこのような上等な発掘ライヴ音源が出てくるというのは、ちょっと本当に凄いと思う。
輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic,Blues,Hard / Jewel-case 2CD(2023 Re-master) / Gad Records/Poland)