ポーランドのGAD(グレート・オーディオヴィジュアル・ディスカヴァリーズ)レコードから、74年のポーランド国営ラジオ・セッション音源1曲(4曲目)と、74年5月4日の東ベルリンのDDRラジオ・セッション音源3曲(5~7曲目)の計4曲をボーナスで加えての、21年新規リマスターでのリシュー。SBBは、元ブレイクアウトのヨセフ・スカーチェクが中心となって71年にシェミャノヴィツェ・シロンスキェで結成されたグループで、SBBとはシュレジアン・ブルース・バンドの略称。71~73年はニーメンのバックを務め5枚のアルバムを制作、74年にバンド単独でファースト・アルバムをリリース、それ以降40年以上に渡って現在も活動を続けるポーランドを代表するロック・バンドの1つ。本作は、74年にポーランドのポリスキー・ナグラニア・ムーザからリリースされたファースト・アルバムで、74年4月18,19日にワルシャワのストドワ・クラブで行われたライヴ音源を収録したもの。メンバーは、スカーチェク、アンティモス・アポストリス、イェジー・ピオトロヴスキーのトリオ編成で、オシャレなジャズ調の導入部から、少々の実験色を交えながらハードなヘヴィ・シンフォニック調の炸裂インプロで盛り上がる大曲2曲(オリジナルLPでは1,2曲目が1曲でクレジット)を堪能出来る。ニーメンのバック・バンド時代の残り香的サイケ感をある程度担保しつつ、ファズ・ベース、ギター、ドラムの掛け合いが爆発する演奏はけっこう圧巻で、素直にカッコいい好盤と思う。ボーナス群の概ね本編と同傾向の炸裂を楽しめる好曲揃いで、4曲目は74年にソノシートでリリース、5曲目は初出、6,7曲目は06年メタル・マインド盤コンピCD「Wicher W Polu Dmie」に収録されていたようだ。<br>
輸入盤
(Progressive/Hard,Heavy Symphonic,Blues / Jewel-case CD(2021 Re-master) / Gad Records/Poland)