ポーランドのガッド・レコードから、16年新規リマスターでのリリース。おそらく21年再プレス盤。SBBは、元ブレイクアウトのヨセフ・スカーチェクが中心となって71年にシェミャノヴィツェ・シロンスキェで結成されたグループで、SBBとはシュレジアン・ブルース・バンドの略称。71~73年はニーメンのバックを務め5枚のアルバムを制作、74年にバンド単独でファースト・アルバムをリリース、それ以降40年以上に渡って現在も活動を続けるポーランドを代表するロック・バンドの1つ。本作は、タイトル通り75年のヨーロッパ・ツアーにおけるスウェーデンのホーフォシュでのライヴ音源を収録した発掘ライヴ盤で、ポーランドのレディオ・ジャズFMの放送用マスターなので音質・バランスともに非常によい。メンバーは、ファーストから不変のスカーチェク、アンティモス・アポストリス、イェジー・ピオトロヴスキーのトリオ編成、プロデュースはミハル・ヴィルチンスキ。「ワークス・イン・アイロン」という2つのパートに分かれたスタジオ盤未収録曲というか、ファーストとセカンドの曲を部分的に取り込んだインプロ主体の長尺楽曲なのだが、ほぼ全編に渡ってハイテンションな炸裂を堪能出来る。ブルージー&ハードなギターとボーカル、達者なオルガン、ハード・フュージョン調のドラムによるバカテク系の演奏は、ともかくも上等でカッコよく、緩急の効いたヘヴィ・シンフォニック調のドラマティックな盛り上がりも圧巻。この時期は、ライヴの度にこのようなインプロ主体の演奏を展開していたのかも知れず、もしかして他にも似たようなスタイルの音源があるなら、今後の発掘リリースにも期待したい。えらいカッコよし!。
輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic,Hard,Blues / Jewel-case CD(2021 '16Re-master) / GAD Records/Poland)