チェコのインディーズ・レコードからのリリース。マイエロヴィ・ブルズドヴェ・タブルキ(マイエルのブレーキ・テーブル/旧チェコ・スロバキアの国鉄規則の名前)は、おそらくペトル・リンハルト(ex.CP8)とアントニーン・ベルナルト(ex.ダルシー・コネツ・スヴェタ)が中心となって85年にプラハ出身で結成されたグループで、メンバー変遷を経ながら08年頃まで活動した。本作は、96年にリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、リンハルト、ベルナルト、アンドレア・ランドフスカ(ex.ヤン・ブラベツ)、ヴィート・カーレ(ex.ダルシー・コネツ・スヴェタ,フィシュパンカ,ドナ)の4人編成、スリーヴ・イラストはペトル・シース。概ね、室内楽フォークまたはフォーク・ロック的サウンドを展開していて、旧チェコ・スロバキア民謡色を内包するフォーク感と、チェンバー・ロック的プログレ感がいい塩梅のバランスで交叉。楽曲のメロディやフレーズは、例えばイヴァ・ビトヴァ辺りにも通底する印象で、アンドレアの素朴だが凛とした女性ボーカルと、マンドリン、アコギ、ヴァイオリン、チェロ、サックス、クラリネット等を軸とした室内楽的アンサンブルが、プログレ調アレンジの下で独特の盛り上がりを見せる。素敵なスリーヴのイメージ通りの寓話的な美しさと儚い情感が、ポスト・ロック的でソリッドなダーク感に収束する感じは、ヤン・シュヴァンクマイエルやブラザーズ・クエイ辺りの映像作品にも近似する雰囲気で、正しくサイケで素直にカッコいい好盤と思う。素晴らしい!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Acid Folk,Chamber / Jewel-case CD(1996) / Indies Records/Czech)