スロヴァキアのパヴィアン・レコードから、見開きデジスリーヴでのリリース。イヴァ・ビトヴァはスロヴァキア出身のロマ系譜のヴァイオリニスト兼ボーカリストで、フレッド・フリスの映画「ステップ・アクロス・ザ・ボーダー」へのパヴェル・ファイト(ex.デュナイ)とのデュオでの出演の他、ヴラディミール・ヴァーツラヴェク、バン・オン・ア・カン、シュカンパ四重奏団等との共演でも知られているかも知れない。ヴァイオリン弾き語りスタイルを基本として、ロマ音楽とスラヴ音楽を融合させた独特の音楽性を持つ希有な存在。本作は、14年にリリースされたソロ名義アルバムで、11年に他界したヴァーツラフ・ハヴェル(ex.ザ・プラスティック・ピープル・オブ・ジ・ユニヴァース)に捧げられた作品。ヤン・スカーツェル、ガートルード・スタイン、クリス・カトラー、エミル・ミコ、ケン・ハント等の、詩人やミュージシャン達が書いた詩を、イヴァのヴァイオリン&ヴォイスによる1人インプロを主軸に展開していて、呟きと鼻歌と口笛が入り混じったような独特のヴォイス・パフォーマンスと、シンプルで静謐なヴァイオリンが交叉。巫女的スピリチュアル感が炸裂する見事な演奏で、次々と繰り出される変化千万な表情の豊さと、宙吊り感満点のストレンジな浮遊感が、追悼的情感と緊張感に収束。全体に音数自体は少ないが、超然とした佇まいの濃密さと美しさは、ともかくも非常に圧巻で飽きることなく、空気の色と時間の流れが変わる正しくサイケな好盤と思う。
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(Progressive/Psyche,Acid Folk,Strange / Digi-Sleeve CD(2014) / Pavian Records/Slovak)