スロヴァキアのオパス・レーベルから、09年新規リマスター&2CDでのリシュー。音質はクリアで迫力もあってよい。フェルマータは旧チェコ・スロヴァキアのブラチスラヴァ出身のグループで、元パヴェル・ハメルのプリュディやコレギウム・ムジカムのフランチシェク・グリグラークと、トマーシュ・ベルカが中心となって73年に結成されている。本作は、75年のファースト「フェルマータ(CD1)」と76年のセカンド「屋根からの歌(CD2)」をカップリングした2枚組で、オリジナルは2枚とも旧チェコのオーパス。メンバーは、ファーストがグリグラーク、ベルカ、アントン・ヤロ、ペテル・スザプの4人編成、音楽監督はイゴル・ボハーチェク、セカンドがグリグラーク、ベルカ、ヤロ、ツィリル・ゼレニャーク、ミラン・テドラの5人編成、レコーディング監督はヤン・ラウコ。ファーストは、ジャズ・ロックを基調に少々のシンフォニック感を織り交ぜた、ほぼ炸裂しっぱなしのバカテク系インスト・サウンドを展開していて、全体のタイプとしてはマハヴィシュヌ・オーケストラ方面という印象。グリグラークのギターの濃密さとブルージーさは、例えば同じ旧チェコ・スロヴァキアのM・エフェクトのラディム・ハラディーク辺りに近似する感じで、その意味ではジョン・エサーリッジ・タイプとも云えて、ハードでノリのよいリズム隊や的確にサポートするキーボードとともに、全員一体となって爆発する様はともかくも圧巻。セカンドは、時折ツイン・キーボード体制になったり新加入のヴァイオリンが入ったりと、ギター中心一辺倒だった前作とは少し趣を異にする曲もある。ハイテンションなパターンをある程度ループさせてキープするリズム隊は、前作にも増してキレのよいグルーヴ感を放っていて、ベースの太い疾走感やドラムの細やかさと炸裂感はともかくも申し分ない。どちらも、バンド感十分のバカテク系好盤と思う。カッコよし!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Jazz Rock,Heavy Symphonic,Blues / Jewel-case 2CD(2009 Re-master) / Opus/Slovak)