国内のマーキー/ベル・アンティークから、ボーナス4曲を加えての、SHM-CD&09年リマスター、限定ペーパースリーヴでのリシュー。エドゥアルド・アルテミエフは、ロシア(旧ソ連)のノヴォシビルスク出身の作曲家兼電子音楽家で、何よりアンドレイ・タルコフスキーやニキータ・ミハルコフ監督の映画サントラ群で知られていると思う。80年のモスクワ・オリンピックのテーマ音楽を担当した他、ソビエト電子音楽作曲家協会の会長やソビエト文化大学の教授等を歴任した、旧ソビエト連邦を代表するコンポーザーの1人。本作は、80年に旧ソビエトのメロディアからリリースされたアルバムで、紙ジャケ仕様、邦題は「ウォームス・オブ・アース」、09年マーキー盤のアンコール・プレス。ユーリ・バグダノフ率いるブーメラン・アンサンブルと女性ボーカリストによる演奏で、アルテミエフは作曲・音楽監督としてクレジットされていて、演奏には参加していない。全編に渡って、かなり完成度の高いスペイシーなヘヴィ・シンフォニック・サウンドを展開していて、例えばSBBからブルース色をなくしてよりプログレ色を強くしたような、わりと典型的な畳み掛けるヘヴィ・シンフォニック・プログレという印象。楽曲は適度にキャッチーで情感も十分で、アレンジは非常にドラマティックで聴きやすく、演奏はさりげなくテクニカルでかなり上手い。この東欧的ダークネスと濃密さは、ハンガリーのソラリスやブラジルのサグラド辺りにも近似する感じで、シンフォニック・プログレ愛好家なら文句なしに楽しめる好盤と思う。
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マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Heavy Symphonic / Paper-Sleeve SHM-CD(2017 '09Re-master) / Belle Antique/Japan)