韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、21年新規リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様で、インサート、インナー・バッグ入、オビ付。ヘルプは、おそらくカリフォルニアのサンノゼを拠点に活動していたグループで、本作は71年にUSAデッカからリリースされたセカンド・アルバム。メンバーは、前作と同じジャック・メリル、ロブ・ローハン、チェット・マクラケン(ex.エヴァーグリーン・ブルーシューズ,etc)のトリオ編成を基本に、曲によってコンガやピアノが適時ゲスト参加、プロデュースはヴァル・クリスチャン・ガライ。概ね、ブルース&サイケ色をある程度担保しつつ、ルーツ・ロック基調だった前作から完全にハード・ロックにシフトしていて、サイケの残滓を残すファズ・ギターとメロディアスに動きまわるベースを軸に、安定したドラムも一体となったハイテンションな疾走ハード系サウンドを展開。バンド感十分のドライヴする演奏は素直にカッコよく、スワンプ色を交えたカラっとキャッチーな楽曲やハーモニー・コーラスも含め、例えば初期ドゥービー・ブラザーズ辺りをサイケ・ハード寄りにしたような印象。捨て難いB級センスや下品な炸裂感のハマりも満点で、ハード・ロック系愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。本作後バンドは解散、マクラケンは70年代末にドゥービーに加入。カッコよし!。
輸入盤/限定プレス
(Pop Hard/Blues,Psyche,Swamp / Paper-Sleeve CD(2021 Re-master) / Big Pink Music/Korea)