国内のワサビ・レコードから、シングル・ヴァージョン2曲と未発表ライヴ音源1曲の計3曲をボーナスで加えての、限定ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様、21年新規24ビットDSDリマスター盤、GMレコードのロゴ・マーク入。ストライダーはロンドン出身のグループで、ゲイリー・グレインガーとイアン・キューリー(ex.サムソン,etc)が中心となって72年に結成されている。本作は、73年にUKのGMレコードからリリースされたファースト・アルバムで、邦題は「エクスポーズド」、ライナーは深民淳。メンバーは、グレインガー、キューリー、リー・ハンター、ジミー・ホーキンスの4人編成を基本に、曲によってベーブ・ルースのジェニー(アニタ)・ハーン等がコーラスで参加、プロデュースはジミー・ホロヴィッツ。R&Bを基調とした、フェイセズ・タイプのソウルフルなブルージー・ポップ・ハードを展開していて、巷でいわれている程ボーカルが弱いという感じもなく、全体のバランスも悪くない。この線のハード・ロックとしてはバンド感十分で演奏も上手く、適度にスライドも混ぜたギターはオーソドックスだがよく練られていて、ツボを心得たエレピとオルガンが軸のキーボード、シンプルでノリのよいリズム隊も安定している。ポップ・ハードとしては派手さに欠ける感じもあって、突出して個性が強いというわけでもないが、ブリティッシュ的イモっぽさ満点の楽曲と全体の雰囲気は悪くなく、十分に水準以上の真っ当なサウンドといった印象。このバンド、何故かセカンドばかりが人気があるようだが、スワンピーという程土臭くはない適度な田舎っぽさも含め、本作もなかなかの好盤と思う。この後、セカンドをリリース後グループは解散、グレインガーとハンターはナショナル・フラッグを経てロッド・スチュワートのバック・バンドへ。尚、同時リリースのセカンドと同時購入すると、先着順でオマケの8cmCDシングル「シームス・ソー・イージー」が付く。
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ワサビ盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Pop Hard/R&B,Soul,Blues / Paper-Sleeve CD(2021 24bit DSD Re-master) / Wasabi Records/Japan)