UKのエソテリックから、12年新規24ビット・リマスターでのリシュー。ボクサーは、元パトゥーのマイク・パトゥーとオリー・ハルソールが、75年にオリジナル・メンバーでのパトゥー再編を試みたが頓挫して、2人はそのままに新たに違うリズム隊を得て結成したグループ。本作は、76年にレコーディングされながら一旦オクラ入となり、すでにバンド解散後の79年になってUKヴァージンからリリースされた未発表セカンド・アルバムで、メンバーは、ファーストと同じパトゥー(ex.スプーキー・トゥース,etc)、ハルソール(ex.テンペスト,ケヴィン・エアーズ,etc)、キース・エリス(ex.ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター,クーバス,ジューシー・ルーシー,etc)、トニー・ニューマン(ex.メイ・ブリッツ,スリー・マン・アーミー,ジェフ・ベック・グループ,etc)の4人編成を基本に、曲によってクリス・ステイントンがゲスト参加、パトゥーとナイジェル・トーマスの共同プロデュース。基本的には、ファーストと同路線のブルージー・ポップ・ハードと呼べるサウンドを展開していて、ソリッドかつタイトなリズム隊の上で、アクの強いパトゥーのボーカルとハルソールのキレのよいギターが炸裂する様は素直にカッコいい。全体にノリもよくてドライヴ感も申し分なく、ハルソールのギター・リフはファーストよりむしろ本作のほうが充実している印象で、時折弾きまくるピアノも含め、全体にかなり熟れた上等な演奏を堪能出来る。何故オクラ入になったのかは不明だが、出来のよいポップ・ハード系として、ブリティッシュ・ハード愛好家なら素直に楽しめるだろう好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Pop Hard/Blues / Jewel-case CD(2012 24bit Re-master) / Esoteric/UK)