国内のP・ヴァインから、限定アナログLPでのリリース。150gビニールLP盤で、リリック・インサート＆ポスター・インサート入。3/3は、元○△□(まるさんかくしかく)のレックとチコ・ヒゲが中心となって新たに結成されたグループで、何よりフリクションの前身バンドとして知られていると思う。本作は、75年に自主制作盤として10枚のみ制作された唯一のアルバムで、オリジナルLPは7ケタのバカ・プレミアムが付くこともある著名コレクターズ・アイテム。メンバーは、レック、チコ・ヒゲ、ヒゴヒロシのトリオ編成で、レックはギターを担当。概ね、パンキッシュなヘヴィ・サイケというか、サイケ、ハード、パンクのゴッタ煮的サウンドを展開していて、ヴァイオレントなエネルギーの爆発感と不良のヤンチャ感は、そのままフリクションへと繋がっていく印象。カセット一発録音なので、音質にはモコモコ感が残っているが、そのラウドさが結果として迫力と臨場感を生んでいて、ライヴっぽさがいい塩梅の味わいになっている。鋭角でノリのよい演奏は素直にカッコよく、このギラギラしたサイケ感とハードなヘヴィネスに、ノー・ウェイヴ系の洗練感を加味させればフリクションになるかも知れない。楽曲のイモっぽいB級感、バンド感十分の炸裂感、パンキッシュな不良感を堪能出来る好盤と思う。ビザーレさとユーモラスさが同居するスリーヴやインサートのセンスも面白く、魔除けとして持っていてもいいかも知れない。この後、77年にレックとチコ・ヒゲはニュー・ヨークへ渡ってジェームス・チャンスのコントーションズに参加、78年に帰国してラピス(ex.ブロンクス,etc)と共にフリクションを結成。
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P・ヴァイン盤／限定プレス
(Psyche/Hard,Blues,Punk / 150g Vinyl LP(2019) / P-Vine Records/Japan)
