USAのドラアグ・シティから、限定アナログLPでのリリース。特殊セロファン紙スリーヴ仕様。ネハン/涅槃は、馬頭將器(ex.ゴースト,ザ・サイレンス,etc)がゴースト終了後の11年から着手を始めた、脳波に基づいて音波データを生成する機械を使う『Brain Pulse Music/脳波の音楽』の延長線上に結成したユニットで、本作は23年にリリースされたファースト・アルバム。22年8月25日吉祥寺Gokサウンドでのライヴ音源を収録したライヴ盤で、メンバーは、馬頭、近藤治夫(ex.Espvall&Batoh,etc)、岡野太(ex.ゴースト,ザ・サイレンス,アシッド・マザーズ・テンプル,etc)、立岩潤三、ゴゼンの5人編成。『頭蓋にのせたヘッドセットから前頭葉及び側頭葉の脳波をピックアップしてワイヤレスにて受信機へ送り、ジェネレーターで周波数変換して原初の出力とする』機材とオシレーターを含むエレクトロニクスに、クラムホルン、バグパイプ、メロトロン、ゴング、ティンパニー、タブラ、ドラムやパーカス等々が適時絡む、フリー・インプロヴィゼイションを主軸としたエレクトロ・アコースティック方面のサウンドを展開。「ネハン・サイド」は後半でバグパイプ、タブラ、ドラムがかなり盛り上がるが、エレクトロニクスとメロトロンを核とした「ネハン・サイド」も含め、全体がフワ~っとしたドローン感に収束していて、ダークで気色悪いのに聴きやすくて独特の心地好さが担保された、何とも不可思議なサウンドスケープを堪能出来る。広く一般受けするタイプではないかも知れないが、アンダーグラウンド臭十分で正しくサイケな好盤と思う。
輸入盤/限定入荷
(Psyche/Experimental,Electronics,Electro-Acoustic / Vinyl LP(2023) / Drag City/USA)