ドイツのZYX/オール・トゥデイから、限定アナログLPでのリシュー。見開きスリーヴ仕様で、160g重量ビニール使用、オール(ohr)のレーベル・ロゴ＆マーク入復刻LP盤。グルグルは、それまでヴォルフガング・ダウナーやイレーネ・シュヴァイツァーのバンドの他、主にフリー・ジャズ畑で活動していたマニ・ノイマイヤーが、セッション等で顔馴染みだったウリ・トリプテとともに、68年にスイスのチューリッヒで結成したグループで、カンやアモン・デュール、アシュ・ラ・テンペル等々と並ぶ、バンド形態のジャーマン・サイケ＆プログレを代表する存在の1つ。結成当初はヴォーカルやサックス、オルガンも含めた5人編成だったようだが、69年にノイマイヤーとトリプテを残して3人が脱退し、代わりにアジテイション・フリーにいたアクス・ゲンリッヒが加入してトリオ編成となる。本作は、70年にドイツのオールからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、上記のノイマイヤー、トリプテ、ゲンリッヒのトリオ編成。全編に渡って圧巻＆炸裂のヘヴィ・インプロビゼイションを展開していて、ブルージー＆ハードなオン・リズム・パートと、エフェクターやテープ操作による実験的パートが入り乱れながら錯綜する様は、ともかくも素直にカッコいい。定型に収束しないが単なるカオティックな垂れ流しにならない、演奏性の高いコール＆レスポンスの応酬は見事で、サイケ＆ロックにおける即興演奏の最上級の1つかも知れない。このサイケ感は、フレッド・フリスやマサカー、エトロン・フー、サムラ・ママス・マンナ、不失者等々、数多のアンダーグラウンド系に連綿と流れ続けているように思う。素晴らしい！。
輸入盤／デッドストック入荷
(Psyche/Progressive,Electronics,Free Jazz / 160g Vinyl LP(2008) / ZYX/German)
