USA/レバノンのビーコン・サウンド/ラプチャードから、300枚限定プレスのアナログLPでのリシュー。ファディ・タブバルはおそらくベイルート出身のエレクトロニクス奏者&ギタリストで、10年代初頭からアンダー・ザ・カーペット、ジ・インコンペテンツ等のユニットやソロ名義で活動、18年のアンイクスプレインド・サウンド・グループ(USG)盤オムニバスCD「Anthology Of Electroacoustic Lebanese Music」にも収録されていたので、知っている人もいるかも知れない。本作は、20年にリリースされたソロ名義フィフス・アルバムで、エレキ・ギター、シンセ、カセット・テープのループ、サンプリング・ヴォイスを駆使した、タブバル1人による多重録音が基本、サンプリング・ヴォイスはユリア・サブラ。概ねドローン・アンビエント方面で、アブストラクトな浮遊系のフラグメントとホワイトノイズが、淡い透明感に埋没する心地好いサウンドを展開。コロナによるロック・ダウン中に、ベイルートの自宅スタジオで制作したそうで、緩やかなダイナミズムと遠くで鳴っている感が、都会の中の孤独的情感を顕しているような印象。この、抑えた郷愁感と淡々とした環境音楽的スタイリッシュさは、どこかエリク・ウォロー辺りにも通じる感じで、ドローン感に収束するうっすらとしたミニマル的要素も含め、静謐で洗練されたサウンドスケープを堪能出来る。ともかくも時間の流れと空気の色が変わる、優れて瞑想的な好盤と思う。心地好し!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/限定300枚プレス
(Psyche/Ambient,Drone,Minimal / Vinyl LP(2020) / Beacon Sound/Ruptured/USA,Lebanon)