USAのプライヴェート・CD・プロダクションから、デジパックでのリシュー。多分初CD化。スウェガスは、元フルソン・スティルウェル・バンドのニック・ロナイとジョー・スパイビーが中心となって、69年にロンドンで結成されたグループ。本作は、70年にドイツBASFからリリースされたファースト・アルバムで、当初予定されていたB&CからのUK盤リリースが中止となり、メンバーのクレジットのないままドイツ盤のみがリリースされた。調べたかぎりでは、メンバーは、ロナイ、スパイビー、クリス・ダウ、アラン・スミス、ニック・トーマス、ジョン・レッグ、キース・ストラシャン、ジョニー・トゥーグッド、ロイ・トルーマン、クリス・クリソストモウの10人編成と思われる。プロデュースはブラッド・レーガン。概ね、ブルースを基調としたブラッド・スウェット&ティアーズ・タイプのブラス・ロックを展開しており、ブリティッシュ然とした煮え切らなさや、ジャズ、ブルース、サイケ、ポップスの中途半端なゴッタ煮感は、例えばグレイテスト・ショウ・オン・アース、アクィラ、ヘヴン、トライフル、ガリアード辺りにも近似する印象。楽曲はわりとオーソドックスかつメロディアスで、次作「チャイルド・オブ・ライト」ほどアフロ色は強くなく、リリカルでしっとりしたパートとノリのよいリズムでハードに疾走するパートのメリハリが効いていて、キレのよい演奏はけっこう素直にカッコいい。ブリティッシュの深いところの地味な存在だが、しっとりしたパートのくぐもり感も悪くなく、B級ブロティッシュ・ロック愛好家なら一度チェックしてみてもいいと思う。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Jazz Rock,Psyche,Blues / Digi-Pack CD(2009) / Private CD Production/USA)