ドイツのペイズリー・プレスから、22年新規リマスターでのリシュー。多分初CD化。アブルーションは、クォーターマスのプロデューサーだったアンデシュ・ヘンリクソンが、73年のバルティクに続いて企画したユニットというかグループで、本作は74年にスウェーデンCBSからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ピート・ロビンソン、ジョン・ガスタフソン、バリー・デ・ソウザ、ヨーン・シェファー、ジェイソン・リンド、オーラ・ブルンケルト、マランド・ガッサマの7人編成、プロデュースはヘンリクソン。ロビンソンとガスタフソンはクォーターマス、スフィンクター・アンサンブル繋がり、シェファー、リンド、ブルンケルト、ガッサマはバルティクの主要メンバーで、リンドは画家としても知られる著名ジャズマン、シェファーはこの後アバのバックでも知られることになるギタリスト、ブルンケルトはスリムズ・ブルース・ギャング等で60年代から活動するドラマー、デ・ソウザは著名セッションマン、ストックホルムでのレコーディング。概ね、かなりのバカテク・ジャズロック調サウンドを展開していて、セッションを軸に練り上げていった感じのバンド感が担保されたアンサンブルや、変態感を内包したちょっと一捻りある楽曲は、例えばブランドX辺りにも通じる印象。ハネないファンク色と初期サンタナ的ロック色が交叉するような、16ビート基調のノリのよい演奏は素直にカッコよく、ツイン・ドラム+パーカス+ベースの疾走するリズム隊に乗せて、全員が一体となって盛り上がる様は非常に圧巻。ともかくも炸裂感十分というか、演奏を楽しむタイプのバカテク系としておよそ文句なしの好盤と思う。余談だが、クォーターマスの13年UKエソテリック盤CD+DVDAに、アブリューションと思われる74年のライヴ音源がボーナス収録されていて、そちらも素直にカッコよかった。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Psyche,Crossover / Jewel-case CD(2022 Re-master) / Paisley Press/German)