UKのフレッジ・リングから、07年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。3面開き紙ジャケ仕様で、音質はクリアで迫力もあってよい。クリス・マクレガーは南アフリカのサマーセット・ウエスト出身のピアニストで、67年頃から南アフリカで音楽活動に弾圧が始まったことでイギリスに亡命、69年に同郷のルイス・モホロ達と共にブラザーフッド・オブ・ブレスを結成した。キース・ティペット・グループ(KTG)、センティピード、オヴァリー・ロッジ、アーク、ナインセンス、マイク・ウエストブルック・コンサート・バンド、アサガイ等々と関連する、ブリティッシュ・アフロ・ジャズのビッグネームの1つ。本作は、71年にUKネオンからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、マクレガー、モホロ、ハリー・ミラー、ジョン・サーマン、ハリー・ベケット、ニック・エヴァンス、マーク・チャリグ、アラン・スキッドモア、マイク・オズボーン、モンゲジ・フェザ、ドゥドゥ・プクワナの11人編成、プロデュースはジョー・ボイド、スリーヴ・デザインはキーフ。ネオン&キーフということで、内容はさておきプログレ系コレクターや愛好家に妙な人気の1枚だが、基本的にはマクレガーのピアノ&シロフォンを軸としたスピリチュアル&フリー・ジャズ方面のサウンド。フリー・ジャズといっても、ある程度テーマとリズム・パターンの反復があって、インプロで集合無意識的な炸裂を見せるタイプで、ピアノ、ベース、ドラムのリズム・セクションに8本のブラスが絡む分厚い盛り上がりは、わりと圧巻で素直にカッコいい。KTG+アフロ色といったテイストでも楽しめる好盤と思う。
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(Progressive/Free Jazz,Jazz Rock / Paper-Sleeve CD(2007 Re-master) / Fledg'ling/UK)