イタリアのRCA/BMGからのリシュー。ペリジェオは、元モダン・アート・トリオのジョヴァンニ・トマーゾとブルーノ・ビリアーコ、元レ・マドリのトニー・シドニーとフランコ・デ・アンドレアといった、すでにジャズ畑で活動していたメンバー達によって71年にローマで結成されたグループ。特に初期4作品では、地中海音楽色、ECM色、ソフト・マシーン色が交叉する独特なジャズ・ロックを展開した特異なバンドだった。本作は、75年にイタリアRCAからリリースされたフォース・アルバムで、メンバーは、トマーゾ、ビリアーコ、シドニー、デ・アンドレア、クラウディオ・ファソーリの5人に、ゲストでトニー・エスポジトを加えた6人編成、プロデュースはレナート・コッポラ。エスポジトのパーカスが全面的に入ってることもあってか、軽快で勢いのよい曲が多く、クロスオーヴァー/フュージョン色を内包した楽曲&アレンジと、濃密でロック色が強い演奏がいい塩梅のバランスで交叉。例えば、中期ソフト・マシーン辺りに地中海音楽色を加味させたような印象のジャズ・ロック方面で、いわゆるカンタベリー的なエレガントさはないが、ともかくもバンド感満点で地中海音楽的キラキラ感や浮遊感も十分。ヒュー・ホッパー的ウネウネ感と端正なリフが同居するベース、ECM系の冷たい切れ味のギターとサックス、オーソドックスで美しいピアノとコロコロしたエレピ、地中海音楽的リズム感のドラム&パーカスが、ジワジワと盛り上がりながら炸裂する様は素直にカッコよく、彩を添えるシンセのハマりもよい。日本での知名度は今一つかも知れないが、イタリアン・ジャズ・ロックの線としてわりと文句なしの好盤と思う。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Jazz Rock,Psyche,Mediterranean,Fusion / Jewel-case CD(1989) / RCA,BMG/Italy)