イタリアのエディル/クランプスから、デジパック&06年新規リマスターでのリシュー。ベッラ・バンドはフィレンツェ出身のグループで、リッカルド・チオーニやロベルト・ブオーニが中心となって70年代中頃に結成されている。本作は、78年にイタリアのクランプスからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、チオーニ、ブオーニ、ルイジ・フィオレンティーノ、トニーノ・カミスシオーニ、マウロ・サルティ(ex.カンポ・ディ・マルテ)の5人編成。端正なバカテク・ジャズ・ロック/フュージョンを展開していて、非常に演奏が上手くてハードなインプロでの炸裂感も十分。地中海音楽テイストを交えた楽曲と、リターン・トゥ・フォーエヴァー的な演奏のマッチングは、例えばペリジェオ辺りにも近似するタイプといえるが、この引き締まったタイト感は、むしろアルティ・エ・メスティエリの「ティルト」辺りに近い印象。わりとブルージーなギター、ジャジーなサックス、キレのよいキーボード群が、ドライヴ感のある疾走リズム隊に乗って弾きまくり吹きまくる様は、けっこうスリリングで素直にカッコいい。十分にテクニカルだが鼻にはつかず、フュージョン的軽さもなく適度にヘヴィで、イタリア的濃密さと地中海音楽的涼しさ、フュージョン的洗練感が同居する雰囲気のよいサウンド。日本ではあまり知名度はないかも知れないが、ともかくもノリのよいインプロを堪能出来る演奏も楽曲も共に優れた好盤で、ジャズ・ロック愛好家なら要チェック、イタリアン・プログレ愛好家も問題なく楽しめると思う。ドイツ・プレス盤。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Jazz Rock,Fusion / Digi-Pack CD(2006 Re-master) / Edel-Cramps/Italy,German)