国内のソニーから、74年のアルバム未収シングル2曲をボーナスで加えての、Blu-specCD2&19年新規リマスター、限定ペーパースリーヴでのリシュー。紙ジャケ仕様、オリジナル・インナーバッグ入、ライナーは山岸伸一、歌詞・対訳付、『プログレッシヴ・ロック・ペーパー・スリーヴ・コレクション Vol.1/イタリアン・ロック』シリーズ。アレアはミラノ出身のグループで、デメトリオ・ストラトスやパトリツィオ・ファリセッリが中心となって72年に結成されている。ギリシア人であるデメトリオのバルカン地方の伝統歌唱スタイルを取り入れた独特のボーカルと、世界でもトップクラスであろう尋常ならざるバカテクな演奏が錯綜する、イタリアン・プログレ屈指の変態感を放つ唯一無比で希有なビッグ・ネーム。本作は、74年にイタリアのクランプスからリリースされたセカンド・アルバムで、邦題は「汚染地帯」。メンバーは、前作からのデメトリオ、ファリセッリ、パオロ・トファーニ、ジュリオ・カピオッツォの4人に、新たに元イ・ジガンティのアレス・タヴォラッツィを加えた5人編成。本作は全体にカオティックで実験音楽色が強く、セクス「イヴェント76」と共に巷では最も人気のない作品で、イタリアン・ロックの興味があっても聴かず嫌いのまま手を出していないというリスナーも多いかも知れない。確かに難解でコワモテの1枚で、耳触りのよい聴きやすさではないだろうが、ところがしかし、演奏性が高く優れて攻撃的なサウンドは紛れもなくアレアそのものというか、ファーストやサードのような分かりやすい炸裂ジャズ・ロックだけがアレアではない。この訳の分からなさや猥雑なシンセのうねりに、音楽を媒介として自分を解き放とうとする彼等の姿が見て取れ、そこに共感する。ともかくも、まずは「赤い彗星」と「ジグ」だけでも聴いてみると、古代ギリシア/ローマの砂埃が甦るかも知れない。えらいカッコよし!。
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国内盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)/限定プレス
(Progressive/Experimental,Jazz Rock,Psyche / Paper-Sleeve Blu-spec CD2(2019 Re-master) / Sony Music/Japan)