ドイツのライン・ミュージックから、18年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。多分CDR。マーク・アーモンドは、在籍した時期は必ずしも一致はしないが、基本的には元ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズの4人が結成したグループで、本作は、71年にUSAブルー・サムからリリースされたセカンド・アルバム。メンバーは、前作からのジョン・マーク、ジョニー・アーモンド、ロジャー・サットン、トミー・アイアーの4人に、新たにダニー・リッチモンドを加えた5人編成で、プロデュースはトニー・リ・ピューマ。アーモンドとサットンはジョニー・アーモンド・ミュージック・マシーン経由、アイアーはエインズレー・ダンバー・リタリエーション、ジャクリーン等々を経由していて、バンド名はジョン・マークとジョニー・アーモンドのファミリーネームをくっつけたもの。基本的には前作の延長線上にある、ブルージー&ジャジーなジャズ・ロック調サウンドだが、ベニー・ウォーレスやチャールズ・ミンガスのバンドで知られるリッチモンドのパーカス&ドラムが加わり、前作とはまた一味違う独特の雰囲気という印象。ある意味アメリカ的なスピリチュアル・ジャズ色が増したということなのかも知れないが、一方でブリティッシュ然とした翳りと渋味は担保されていて、AOR的洗練感やポップネスの萌芽も感じられる。全体に、ブルース、ジャズ・ロック、フォーク、ジャズ、ポップス等の要素が独特のバランスで同居していて、沈むグルーヴ感の抑えの効いた演奏や、ストーリー性を持たせたアレンジ、楽曲の嫌味のないメロディアスさなどなど、流していて素直に心地好い好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Blues,Jazz,AOR / Paper-Sleeve CDR(2018 Re-master) / Line Music GMBH/German)