UKのレア・ノイズ・レコーディングスから、3見開きデジスリーヴでのリリース。ファビオ・アニールはおそらくローマを拠点とするイタリア人ピアニスト&コンポーザーで、プログレ系リスナーにはステファン・テーレンをリーダーとするフラクタル・セクステット(F6)での活動で知られているかも知れない。音楽学校でクラシックのピアノと作曲を学んだ後、97年にエノ・ロジカ・アンサンブルの一員としてデビュー、00年代のルーパーズ・デライト・コミュニティ、CT(チェーン・テープ)-グレート・スピーチズ等のプロジェクト等を経て、11年以降は配信でソロ名義アルバムのリリースも開始した。本作は、26年にリリースされたソロ名義サード・アルバムで、メンバーは、アニール、キース・ロウ(ex.ブラッド,クラック・サバス,etc/AMMのギタリストとは同名異人)、アゴスティーノ・マランゴーロ(ex.フレア,エトナ,ゴブリン,etc)の3人を核に、曲によってテーレン、ピーターズ、ファビオ・トレンティーニ(ex.レ・オルメ,etc)、ベルンハルト・ワーグナー(ex.ペダルトーン,ソナー,etc)、サミュエル・ヘルクヴィスト等が適時参加。概ね、前述のF6にも通じるミニマル・プログレ方面だが、ミニマル・リフの主体がピアノやサンブリング・マリンバなので、ギター主体のF6とは少し趣を異にする。硬質なピアノ/マリンバ、弓弾きも交えたダブル・ベース、パーカッシヴなドラムを軸とした、バンド感が担保されたミニマル空間に、位相をズラしたギター等が適時絡む独特のスタイルで、全体がダーク・アンビエント調のサウンドスケープに収束。アンサンブル自体が素直にカッコよく、楽曲も雰囲気十分の好盤と思う。
輸入盤
(Psyche/Minimal,Ambient / Digi-Sleeve CD(2026) / RareNoise Records/UK)