スペインのイベリアン・ロックス!!からのリシュー。多分初CD化。サルパ・ロックはバレンシア州ミスラータ出身のグループで、83年以降はサルパに改名、現在はヘヴィ・メタル&ドゥーム・メタル系バンドとして活動を続けるスパニッシュ・メタルのビッグ・ネーム。本作は、78年にスペインのゼウス・ロックからリリースされたファースト・アルバムで、サルパ・ロック名義唯一の作品。メンバーは、ビセンテ・フェイホー、ハビエル・エルビアス、エドゥアルド・フェイホー、ヘスス・マルティネスの4人編成で、レーベルの予算が少なく2時間程度の一発録りで制作されたらしい。人類の未来に来たるべく苦難を予言したとされる、『ヨハネの黙示録の四騎士』をモチーフとしたトタル・コンセプト・アルバムで、概ねブラック・サバス辺りを基本に置いたサイケ・ハード調サウンドを展開。ある程度重さを担保したリズム隊と、ファズ全開のツイン・ギターが一体となって疾走するタイプで、メンバー全員が10代とまだ若く、拙さの残るボーカルも含め演奏は未熟な部分もあるが、常に炸裂たらんとする熱さが伝わって来て、わりと素直にカッコいい。全体に漂うダーク感やハードネスはB級の捨て難さ十分で、サバス・タイプとしてもハード&ヘヴィ・サイケ系愛好家ならまずもって楽しめる好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche Hard/Blues,Heavy Metal /Jewel-case CD(2006) / Iberian Rocks!!/Spain)