ギリシャのコバルト・ミュージックから、デジパックでのリシュー。ソクラテス・ドランク・ザ・コニウムはアテネ出身のグループで、ジョン・スパタスとアントニス・トゥルコイオルギスが中心となって69年に結成されている。メンバー変遷を経ながら83年までに7枚のアルバムをリリースして解散したが、99年に再編ライヴ・アルバムをリリースした。76年フォース「フォス」にヴァンゲリス(キーボード&プロデュース)が参加したことで、知っている人もいるかも知れない。本作は、72年にギリシアのポリドールからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からのスパタス、トゥルコイオルギスの2人に、新たにゲオルゲ・トラダリディスを加えたトリオ編成、プロデュースはフィリッポス・パパテオドロウ。ローリング・ストーンズ「サティスファクション」とマ・レイニー「シー・シー・ライダー」のカヴァーも含め、ブルース基調のサイケ・ハードまたはヘヴィ・サイケ調サウンドを展開していて、アート・ロック色内包だった前作よりスカっとハード方面にシフトした趣。全て英詞ボーカルだが、ゴリ押しの勢い一発系の演奏とヨレ具合は、例えば南米のグループにも通じる印象で、全体にギラギラ&ゴリゴリ系のB級サイケ感十分。わりと流暢に弾きまくるスパタスのギターを軸に、時折ファズもカマすベース、ドカスカのドラムが一体となって疾走する演奏は素直にカッコよく、サイケ&ハード系愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。余談だが、バンド名は『毒杯を仰ぐソクラテス』の意味。
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輸入盤
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Digi-Pack CD(2024) / Cobalt Music/Greece)