ドイツのペイズリー・プレスから、22年新規リマスターでのリシュー。多分初CD化。センソリー・システム(またはシステム)は、アメリカ人のブライアン・バー・フィリップとクリシュナ・ヤーブローが、元マクスウェルズ、カシミールのヨアン・ヴェルナー等とともに71年にコペンハーゲンで結成したグループ。本作は、71年末にレコーディングされたが一度オクラ入となり、74年になってデンマークのヒョーアキクスとドイツのノヴァからリリースされたファースト・アルバムで、本盤はドイツ盤スリーヴのほう。デンマーク盤がセンソリー名義、ドイツ盤がシステム名義だったので混乱させられるが、75年のセカンド「ホワット・ウィー・アー」がセンソリー・システム名義なので、本作もセンソリー・システム名義とする。メンバーは、バー・フィリップ、ヤーブロー、ヴェルナー、フレミング・ビイェアビュー(ex.カシミール,スクエアー・ダンスク,etc)、ルネ・ブルフの5人編成を基本に、曲によってフィン・シーグラーが適時ゲスト参加。概ね、ブルースを基調としたハード・ロック方面のサウンドを展開していて、ロッド・スチュワート・タイプの英語ボーカルとツイン・ギターを軸としたアンサンブルは、北欧的粘っこさは薄いが軽快でノリがよく、上手くてカっ飛ばし系のドライヴ感十分。せっかちなギターのリフ&フレーズ、早口気味のボーカル、よく動くベース、達者なドラムの組合せのハマりがよく、どこかルーズさを担保しつつもタイトな疾走感に収束する演奏は、バンド感十分でわりと素直にカッコいい。知名度はないかも知れないが、全体に漂う下品さやB級感も含め、ハード系愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。
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輸入盤
(Blues Hard/Blues,Psyche / Jewel-case CD(2022 Re-master) / Paisley Press/German)