ドイツ/EUのピルツ/ブリーツェ・ミュージックから、23年新規リマスター&見開きデジスリーヴでのリシュー。マックルヒ・サウンドルームは、71年にドイツのピルツから唯一のアルバム(本作)をリリースしたグループで、エンジニアがコニー・プランク、プロデュースがユルゲン・シュマイサーである事以外は、メンバーのクレジットもなく正体不明だったが、最近の発掘情報による一説では、スイスのバーゼル出身で一時ハンブルクを拠点に活動、イタリア系スイス人のサンドロ・キエザが中心となって70年頃に結成されたらしい。「キエザ」がイギリスの教会名を意味することから、このバンド名にしたようだ。本作は、71年にドイツのピルツからリリースされた唯一のアルバムで、メンバーは、前述の一説によるとキエザ、ハイナー・アルタウス、アラン・ヴェルティン、クルト・ハーフェン、ノービィ・ユードの5人編成。概ね、わりと典型的なジャーマン・クラウト・ハード方面というか、ブルース基調の楽曲を、プログレ色内包のアレンジとB級感満点のフルート入アンサンブルで展開。わりとクッキリした英詞ボーカル、随所に鏤められたツバ吹き方面のフルート、下品なファズ・ギター、ジャジーなオルガン、メロディアスなラインのベース、ドカドカのドラムが一体となってつんのめり気味に疾走する感じは、例えばグレヴィー・トレイン辺りをよりアングラにしたような印象。演奏がもう少し上手くて迫力があればもっとカッコよくなったかも知れないが、スティル・ライフのような枯れた哀愁も含めこれはこれでB級の捨て難さ十分というか、ハード・ロック愛好家ならけっこう楽しめると思う。スリーヴはかなりオドロオドロしいが、サウンド自体は黒魔術系ではない。
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輸入盤
(Psyche Hard/Blues,Progressive / Digi-Sleeve CD(2023 Re-master) / Pilz/Breeze Music/German,EU)