ドイツのエクリプス・レコードから、73年のアルバム未収シングル1曲をボーナスで加えてのリシュー。キン・ピン・メイはマンハイム出身のグループで、地元のローカル・バンドにイギリス人ボーカリストのジェフ・ハリソンが加入する形で69年に結成されている。71年にハリソンとギタリストのガージェイ(ゲルハルト)・ムロジェクが2066&ゼンを結成して分裂状態となるが(2人とも73年のサードでキン・ピン・メイに復帰)、残ったメンバーにヴェルナー・ステファン等を加えて活動を再開した。本作は、72年にドイツのゼブラ・レコードからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じヴェルナー・ステファン、ヴィリー・ヴァーグナー、フリーデル・シュミット、トルステン・ヘルツォーク、カーレ・ヴェーバーの5人編成を基本に、曲によってムロジェク、ウリ・グロースが適時ゲスト参加、アキム・ライヒェルとフランク・ドスタルの共同プロデュース、エンジニアはコニー・プランク。前作と同タイプの洗練されたブリティッシュ/アメリカン・ハード路線を継承しつつも、全体に初期ピンク・フロイド的なサイケ感が後退して、よりカッチリしたメインストリーム的整合感が増している印象。曲によってはほとんどアメリカン・ポップ・ハード的な清涼感が目立っていたりもするが、「カム・トゥゲザー」のカヴァーとそれに続く「トゥゲザー・ジャム」でのサイケ&ハードでダークな盛り上がりは、なかなかの炸裂振りでわりと素直にカッコいい。「デイ・ドリームス」でのメロトロンの使い方も面白く、結果としてそう悪くない好盤と思う。
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輸入盤
(Pop Hard/Blues,Psyche,Progressive / Jewel-case CD(2016) / Eclipse/German)