スウェーデンのフラウド・ジェムスから、ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG)の73年のセッション音源1曲をボーナスで加えての、12年新規リマスターでのリシュー。ザ・ロング・ハローは、VDGGが「ポーン・ハーツ」から「ゴッドブラフ」の最初の解散期間中だった73~74年に、ピーター・ハミル以外の3人が中心となってレコーディングを行ったユニットで、その後も断続的に活動を継続して、83年までに4枚のアルバムをリリースした。本作は、74年にイタリアのUAからリリースされたファースト・アルバムで、クレジット・メンバーは、VDGGのデヴィッド・ジャクソン、ガイ・エヴァンス、ヒュー・バントン、ニック・ポッターに、セド・カーティス(ex.レア・バード)、ピエトロ・メッシーナの6人だが、バントンが1人で多重録音した曲があったりもして、ジャクソンとエヴァンスを軸に曲によってメンバー編成が異なる。全体にそこはなとなく哀愁のある、しっとりとした印象のフォーキーなプログレ・インストを展開していて、乾いた音色のアコースティック・ギターに、くぐもったフルートや繊細なドラムが絡み、曲によってはVDGG的サックスやオルガン、リリカルなピアノ、エレクトリック・ギターも入る。滲み出る薄いサイケ色や、太くて安定したベース、しゃくり上げるようなサックス、いかにもバントンらしい音色のオルガンには、やはりVDGG的な要素が感じられるものの、楽曲自体にはあまりVDGGっぽさはない。結果として、ブリティッシュ的煮え切らなさの淡い情感が心地好い好盤と思う。また、ボーナスはハミル入りの73年のVDGGのスタジオ・セッション音源で、ハードで素直にカッコよかった。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Folk,Psyche / Jewel-case CD(2012 Re-master) / Flawed Gems/Sweden)