スロベニア/EUのデジーラからのリシュー。スロベンスカ・グルダはスロベニアのマーリボル出身のグループで、本作は83年に旧ユーゴスラヴィアのZKP-RTVLからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ダーリャ・シュバイゲル、アンドレイ・トムシッチ、ヴラド・ヴァドリャのトリオ編成で、プロデュースはボリス・ロシュケル。概ね、スロベニアの民謡やトラッドを基調としたフォークを展開していて、モード唱法のハーモニー・コーラスを交えたボーカルと、ギターとマンドリンを軸とした瑞々しいバックが交叉する美しいサウンド。時折リコーダーも交えた古楽調のアンサンブルとハーモニー・コーラスが、例えば「ドナドナ」のようなちょっと懐かしいセピア調の郷愁感に収束する様は見事で、演奏も非常に上等。当時18歳そこそこだったダーリャは、現在スロベニアではソリストとして数多のヒット曲を持つ押しも押されぬビッグ・ネームのようだが、突き抜けるような高音の澄んだ歌声は、ともかくも涼やかで美しく、男性ボーカルのジェントリーな柔らかさもいい塩梅。日本での知名度はほとんどないかも知れないが、東欧的要素と地中海音楽的要素が混在するメロディアスな楽曲も申し分なく、流していてとても心地好い好盤と思う。尚、本作後グループは解散したが、トムシッチとヴァドリャはバーバラ・ガブリエッレを加えて13年に再編、セカンド・アルバムをリリースした。素敵!。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Folk&Folk Rock/Folk,Acid Folk / Jewel-case CD(2014) / Dezela/Slovenia)