UKのトーキング・エレファントから、本作のアウトテイク3曲と次作用デモ音源3曲の計6曲をボーナスで加えての、17年新規リマスターでのリシュー。音質はクリアでよい。シェラ・マクドナルドはスコットランドのエジンバラ出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、68年にロンドンに上京してBBCラジオのフォーク系番組でライヴ演奏を行い、その演奏がBBCのオムニバス盤「ダンジョン・フォーク」に収録された。69年からブリストルを拠点にフォーク・クラブ廻りを開始、サンディ・デニー・タイプのシンガーを探していたサンディ・ロバートンの目に止まって、彼のセプテンバー・プロダクションからデビューした。本作は、70年にUKのB&Cからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ヴォーカル&ギターのシェラを軸に、マイティ・ベイビィのイアン・ホワイトマン、マイク・エヴァンス、ロジャー・パウエル、フォザリンゲィのパット・ドナルドソンとゲリー・コンウェイの他、キース・ティペット、アンディ・ロバーツ、キース・クリスマス、ロバート・カービィ等々、サンディ・ロバートンのプロデュースの下で、同じセプテンバー・プロダクション所属のミュージシャン達が多く参加。概ね、非トラッド系ブリティッシュ・フォーク&フォークロック典型といったサウンドで、英国然とした翳りと淡いスワンプ色が同居する楽曲と、バンド感のある少しゆるめの演奏、いい塩梅のアンニュイさとくぐもり感のあるシェラのボーカルが、ともかくも非常によいマッチングを見せる。耳に素直に心地好く雰囲気も十分で、女性SSW系文句なしの好盤と思う。
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輸入盤
(Folk&Folk Rock/Folk Rock,SSW,Swamp / Jewel-case CD(2017 Re-master) / Talking Elephant/UK)