UKのNXレコードから、デジパックでのリリース。ルビー・デューはロンドン出身のシンガー・ソング・ライター(SSW)で、デビュー以前からエルヴィス・コステロやベス・ニールセン・チャップマンとの共演、バディ・ホリー財団のバックアップなどで話題となり、23年にシングル「ラヴ・イズ・ザ・サウンドトラック」を配信リリースした。本作は、24年にリリースされた4曲入EPCDで、ネットで調べたがクレジット・メンバーは不明。レーベル側からのイントロデュースや巷では、ジョニ・ミッチェルやPJ ・ハーヴェイ等の影響や文脈で語られているようだが、その方面の瑞々しいフォーク感をある程度担保しつつ、70年代スワンプ系の隙間の多いルーズなゆるさと、ポスト・ロック/オルタナ系のソリッド感が同居するサウンドを展開。わりと倍音の多い声質と高すぎない音域のルビーのボーカルは、くぐもり感&前に出ない感じ十分で、それなりにバンド感のあるアンサンブルも、寸止めの煮え切らなさに収束していて、結果としてブリティッシュ然としたアンバーな仕上がりという印象。少しアンニュイなニュアンスが内包されたルビーのシンギングと、スワンプ調の淡い木漏れ日的情感楽曲のマッチングは悪くなく、この線としてはけっこうな好盤と思う。心地好し!。
輸入盤
(Folk&Folk Rock/SSW,Swamp Folk,Folk Rock / Digi-Pack EPCD(2024) / NX Records/UK)