韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、16年新規リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。コーティング紙ジャケ仕様でリリック・インサート入、オビ付。ポール・ブレットはロンドンのフラム出身のギタリスト兼シンガー・ソング・ライター(SSW)で、63年にニール・クリスチャン&ザ・クルセイダーズでデビュー後、ザ・SW4、アーサー・ブラウン・ユニオン、ストローブス、テンターン・アビー、ヴェルヴェット・オペラを渡り歩き、70年にファイアーのレコーディング・セッションに参加したことがキッカケとなって、ファイアーのリズム隊の2人とポール・ブレット・セイジを結成。セイジで3枚のアルバムをリリースして解散、その後ソロ活動に転じた。本作は、73年にUKブラッドリーズ・レコードからリリースされたソロ名義ファースト・アルバムで、メンバーは、ブレットとマイク・ピゴット(ex.ガス,etc)の2人を核に、ロブ・ヤング、デリル・ハーパー、ジェフリー・マクリーン、ロッド・クームス(ex.ストローブス,etc)、ジム・トゥーミー等が曲によってバックを担当。06年にヴィニール・ジャパンから「見解と思索」の邦題で国内盤がリリースされていたので、知っている人もいるかと思うが、ブレットのアコースティック・ギター&ボーカルと、ピゴットのヴァイオリンを中心としたフォーク・ロックを展開していて、さりげなくテクニカルでキレのよいギターと、ヴァイオリンとフルートの醸し出す哀愁が上手いマッチングを見せる。ラグタイム、クラシック、トラッド、カントリーなどの要素が織り交ぜられ、少しセピア調のアンティークな香りも漂っていて、ともかくもギターが上手い。
輸入盤/限定プレス
(Folk&Folk Rock/Folk,Classic,Folk Rock/ Paper-Sleeve CD(2016 Re-master) / Big Pink Music/Korea)