UKのメリー・ホプキン・ミュージックから、見開きデジスリーヴでのリリース。メリー・ホプキンはウェールズ出身の女性シンガーで、『アップル・レーベルの歌姫』として「悲しき天使」等のヒットで知られるビッグ・ネーム。本作は、24年にリリースされた新作で、メンバーは、ボーカル、ハーモニー・コーラス、ギター、ピアノ、キーボード、プログラミング等々をマルチに熟すメリー1人による多重レコーディングを基本に、曲によって娘のジェシカ・リー・モーガン、息子のモーガン・ヴィスコンティ、ジェシカのパートナーでエンジニア兼任のクリスチャン・トーマスが適時コーラスで参加。メリーによると、『ただその瞬間に、思いついたことをランダムに書き加えていった、ほとんど即興のメロディとリズムが幾重にも重なっている落書き音楽シリーズ』だそうで、基本的にボーカル&ハーモニー・コーラスはハミング調で歌詞はなく、インスト曲もあり。その意味では、正調フォーク系の従来の諸作とは確かに少し趣を異にする感じだが、とはいえメリー的な可愛らしさや情感はほぼそのまま担保されていて、全体にしっとりとした美しいメロディの曲が多い。普通のフォーク調、ガムラン色内包のエスニック調、ラテン・グルーヴ調、ストリングス・キーボード入クラシック調などなど、楽曲はそれなりにヴァラエティに富んでいるが、どの曲も淡い郷愁感に収束していて、わりとアンバーなくぐもり感十分。ともかくもハーモニー・コーラスが美しく、結果としてかも知れないが、ミニマル色のあるエレガントなアンビエント系としても聴ける様相で、流していて心地好い好盤と思う。
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輸入盤
(Folk&Folk Rock/Acid Folk,Ambient / Digi-Sleeve CD(2024) / Mary Hopkin Music/UK)