エストニアのパイパー・レコードから、デジパックでのリシュー。特にリマスター表記はないが音質はクリアで迫力もあってよい。アザッケルは、スティーヴ・ヒレッジのケント大学進学の為にすでに解散していたユリエルの4人が、69年に変名で再集結したグループで、本作は69年にUKエヴォリューションからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ヒレッジ、デイヴ・スチュワート、モント・キャンベル、クライヴ・ブルックスの4人編成、プロデュースはピーター・D・ウィッカー。この時点でヒレッジ以外の3人はすでにエッグとして活動していて、全員変名でのクレジット。本作のサウンドは、いうなればカンタベリー・サイケ・プログレと呼べるもので、全員まだ若く荒さはあるが、勢いよく突っ走る熱のこもった演奏には好感が持てるというか、随所にこの後の各メンバーの萌芽的な、らしいリフやメロディ・アレンジが鏤められていて、青臭さを内包した若人的スタンスが、眼前に広がるサイケ的展開への希望に収束する清々しいプレイは、ともかくも素直にカッコいいと思う。ヒレッジは、この後スチュワートとのカーンを経てゴングへ参加、ゴング後はソロ活動へ。また他の3人は、エッグ解散後スチュワートはキャラヴァンのリチャード・シンクレア等と共にハットフィールド&ザ・ノースを結成、その後ナショナル・ヘルス、ブラフォードを経てスチュワート&ガスキンで大ヒットを飛ばすことになる。キャンベルはコンポーザーやソロ活動へ、ブルックスはグランドホッグスを経てライアーへ。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Jazz Rock,Canterbury / Digi-Pack CD(2008) / Piper Records/Estonia)