スペインのアマールクセから、デジスリーヴでのリリース。500枚限定プレス。トム・ピナギャンは、ジン、オルゴン等で活動するフランス人ギタリスト兼マルチプレーヤーで、本作は26年にリリースされたセカンド・アルバム。メンバーは、ファースト同様にギター、キーボード、ベース、ドラム、テープ・コラージュ、プロデュース等々、ほぼ全てのパートをピナギャン1人でマルチに担当、1曲でモーリーン・ピアシーがボーカルで参加。概ね期待通りというか予想通りというか、『インスト中心のハットフィールド&ザ・ノースまたはナショナル・ヘルスで、スティーヴ・ヒレッジがギターを弾いてたら』的なサウンドで、カンタベリー・ロックのトレースとしてはほとんど完璧という印象。エレガントなコード感、流暢なアンサンブル、よく練られていてプログレ然としたアレンジ、ヒレッジ調ギター、デイヴ・スチュワート調オルガン、マイク・ハウレット調ベース、ピップ・パイル調ドラムなどなど、どれをとっても濃密で素直に圧巻。ともかくも非常によく出来ていてある意味隙がなく、これはもう行き着くところまで行ってしまったという感じで、純カンタベリー・ロックの枠内では、もうこれ以上の展開は無理なのではないかという程に素晴らしい仕上がり。その線としては文句なしの好盤と思うが、何かしら別のジャンルの要素をハイブリットさせた、次なるステージを期待したいようにも思う。
輸入盤/限定500枚プレス
(Progressive/Canterbury,Jazz Rock,Psyche / Digi-Pack CD(2026) / aMARXE/Spain)