スイスのWRWTFWW(ウィー・リリース・ホワットエヴァー・ザ・ファック・ウィー・ウオント)傘下のウィー・リリース・ジャズから、デジパックでのリリース。オビ付。プラシーボは、ブリュッセル出身のキーボーティストのマルク・ムーランを中心とするグループで、ジャズ系のレア・グルーヴ&ラウンジ系としても紹介されることの多い面白いバンド。本作は、タイトル通り71年6月17日のモントルー・ジャズ・フェスティヴァル(会場はカジノ・クアザール)でのライヴ音源を収録した初出発掘ライヴ盤で、メンバーは、ムーラン、リシャール・ルーセル、アレックス・スコリエ、ジョニー・ドーヴァー、ニック・クレチコフスキー、フレディ・ロチエの6人編成。全員ファーストのレコーディング・メンバーで、71年ファースト「ボール・オブ・アイズ」収録曲「ショウビズ組曲(7分強)」を、インプロを交えながら26分に拡大して展開。基本的には、テーマを挟みながら各パートが順にソロを廻していくスタイルで、エレクトリック・マイルス方面のグルーヴィさや少々のフリーな実験色、エレピを軸としたミニマリスティックなループ・リズムが交叉しながら、全体がソフト・マシーン的クールさに収束する印象。演奏は上手くてカッコよく、アンサンブルのバランスも上等でそれなりに盛り上がってはいるが、全員が一体となってイケイケになりきらない、どこかで醒めているような空気感がソフト・マシーン的とも云えて、その辺りの塩梅さ加減がカンタベリー的エレガントさの担保にもつながっているのかも知れない。音質もクリアで、この線としては申し分のない好ライヴ盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Crossover / Digi-Pack CD(2020) / We Release Jazz/Switz)