UKのフラット・サークルから、デジパックでのリリース。ゾップは、イギリス人マルチプレイヤーのライアン・スティーヴンソンと、イタリア人ドラマーのアンドレア・モネタ(ex.レヴィアサン,スプレンドレ,etc)が、10年頃からコツコツとレコーディングしていたユニットで、ノッティンガムシャーとダービーシャーのスティーヴンソンのホーム・スタジオを拠点としてるようだ。本作は、23(22)年にリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じスティーヴンソン(プロデュース兼任)とモネタを中心に、曲によってジョー・バーンズ(ex.グランフォー,etc)、ヨルゲン・ミュンケビー(ex.シャイニング,ジャガジャジスト,etc)、サリー・ミネア(ex.セレスティアル・ファイア,etc)、キャロライン・ジョイ・クラーク、マイク・ベンソン、ロブ・ミルネ等が適時参加。概ね、前作の延長線上の正調カンタベリー・ジャズ・ロック方面変わらずだが、ボーカル・ナンバーが数曲あって、よりアイデア過剰気味になったアレンジも手伝ってか、スッキリとしたインストだった前作とは少し趣を異にする感じ。とはいえ、ラトリッジ&ミラー的な音色や、エレガントなコード感、浮遊感フレーズ等々は十分に担保されていて、お世辞にも上手いとはいえないスティーヴンソンの喉が締まってしまっているようなリード・ボーカルも、くぐもり感という意味ではそれなりの味わいでハマっている印象。モロにノーゼッツ調のサリーとキャロラインの女性スキャット・コーラスも含め、ポスト・ロックを経たカンタベリー・オタクによる正しくカンタベリー然としたオマージュ・サウンドとして、わりと文句なしに濃密で出来のいい好盤と思う。ともかくも、アンサンブルが上等で素直にカッコいい。
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輸入盤
(Progressive/Canterbury,Jazz Rock / Digi-Pack CD(2022) / Flat Circle/UK)