USAのキュニホームから、2CDでのリリース。デイヴィッド・アレン、ロバート・ワイアット、ケヴィン・エアーズ、マイク・ラトリッジの4人でスタートしたソフト・マシーンは、ケント州カンタベリーで66年前後に勃興した、いわゆるカンタベリー・ロック・シーンの柱となるグループで、ゴング、ホール・ワールド、マッチング・モウル等の派生バンドと共に、数多のミュージシャン達に影響を与えリスペクトを受け続けるビッグ・ネーム。本作は、タイトル通り73年10月26日ロッテルダムのデ・ランタレンでのライヴ音源を収録した2枚組ライヴ盤で、メンバーは、ラトリッジ、カール・ジェンキンス、ロイ・バビントン、ジョン・マーシャルの4人編成。丁度「セヴン」をリリースした時期だが、大半は「シックス」からのセレクトで、「セヴン」からは1曲、この後「バンドルス」に収録されるジェンキンスのニュークリアス時代からの持ちネタ「ハザード・プロファイル」や、インプロ、セッションを適時交えた構成。曲によってスタジオ盤アレンジとは遠からずも近からずもで、6弦ベースを駆るバビントンは既に十分に馴染んでいて、お互いが熟れた感のあるインプロにはもうそれ程ハミ出し感は薄いが、バカテク系アンサンブルとしてわりと素直にカッコいい。同じ「シックス」中心のライヴでも、曲によってゲイリー・ボイル等がゲスト参加していた「NDRジャズ・ワークション 1973」とはまた一味違う濃密さというか、ラトリッジとジェンキンスのせめぎ合いが面白く、堅固で炸裂感も担保されたリズム隊のハマりも申し分ない。カンタベリー愛好家は勿論、広くジャズ・ロック系愛好家が楽しめる好ライヴ盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Canterbury / Jewel-case 2CD(2023) / Cuneiform/USA)