韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、20年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。コーティング紙ジャケ仕様、インサート入、オビ付。ランディ・パイはハンブルク出身のグループで、元ラットルズのディッキー・タルラッハやマンフレート・ティジー・ティエール(ガッシュ経由)が中心となって73年に結成されている。当時のジャーマン・ロックにはわりと珍しい、ブルース、ファンク、ソウル、プログレのゴタ混ぜハード&ポップ系サウンドを展開した。本作は、75年にドイツのポリドールからリリースされたサード・アルバムで、メンバーは、前作と同じタルラッハ、ティエール、ジャン・ジャック・クラヴェッツ(ex.フランピィ,etc)、ヨッヘン・ペーテルゼン(ex.イカルス,etc)、ベルント・ヴィピッヒ、ヴェルナー・ベッカーの6人編成で、曲によって女性に聴こえるハイ・トーン・コーラスが適時入るが、女性コーラスのクレジットはなく、もしかしたらメンバー達の男性ファルセットなのかも知れない。ブルースを基調としつつも、ここに来てはっきりとAORファンク・ロック路線にシフトした印象で、例えば大野雄二方面の洗練されたジャジーさとファンキーさが顕れたサウンドを展開。ところがしかし、場末のジャム・セッション的バンド感やヨーロッパ的な湿った情感が微妙に担保されていて、メインストリーム系のアメリカンなポップネスをジワジワと浸食している感じで、結局煮え切らなさが味わいとして残る。センスB級演奏A級の、正しいB級ロック路線として素直にカッコいいナンバーが多く、捨て難くも悪くない1枚と思う。
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輸入盤
(Blues&Swamp/Pub Rock,Funk,Soul,Blues / Paper-Sleeve CD(2020 Re-master) / Big Pink Music/Korea)