韓国のビッグ・ピンク・ミュージックから、15年リマスター&限定ペーパースリーヴでのリシュー。変則見開き紙ジャケ仕様で、インサート、インナー・バッグ入、オビ付。多分初CD化。ゼリーロールは、この後マイケル・ブルームフィールド・バンドや再編エレクトリック・フラッグに加入するボーカル兼ベースのロジャー・トロイが、70年にカリフォルニアで結成したグループで、本作は71年(70年リリース説もあり)にUSAカップ・レコードからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、トロイ、エド・セットサー、ティム・ヘディング、レス・アッシュ、デイヴ・パーキンソン、ボブ・ソーン、スチュ・ペリーの7人編成を基本に、多くの曲でコンガがゲスト参加、プロデュースは、スリー・ドッグ・ナイトやアイアン・バタフライでも知られるリチャード・ポドロール。3人のブラス隊を擁したブラス・ロックを展開していて、ブルース基調の楽曲とファンク色を加味した演奏、プログレ色もあるジャズ・ロック的アレンジ、ソウルフルで太いシャウト・ボーカル等々、初期シカゴやブラッド・スウェット&ティアーズ辺りに比類する、アメリカン・ブラス・ロックの上等なサウンド。16ビート基調の演奏はノリがよくて軽快だが、同時にロック的ヘヴィネスが同居していて重厚で、ブルージーなギター、ドライヴ感十分のベース、カっ飛ばすハモンド・オルガンのロック感は素直にカッコよく、ブラス・ジャズ・ロックとしても文句なしに楽しめる。盛り上がる演奏の上手さや適度なキャッチーさの楽曲のよさも含め、ブルース&ジャズ・ロック愛好家には要チェックの好盤と思う。カッコよし!。
輸入盤/限定プレス
(Progressive/Brass Jazz Rock,Blues,Funk / Paper-Sleeve CD(2015 Re-master) / Big Pink/Korea)