UKのサンビームから、デジパックでのリシュー。サムワンズ・バンドは、元C・ジャム・ブルースのセシル・ジェームズとメル・バックリー、60年代前半からソリストとしても活動していたウッディ・マーティンが中心となって結成されたグループで、本作は70年にUKデラムからリリースされた唯一のアルバム。メンバーは、ジェームズ、バックリー、マーティン、ジョン・コクセン、テリー・パウニーの5人編成、プロデュースはスティーヴ・スティーヴンソン。概ね、スワンプ・マナーの強いブルース・ロック調サウンドを展開していて、ゆるいセッション感とハードな盛り上がりが独特のバランスで同居。クリア・トーンを軸としたツイン・ギターはレイドバック感十分で、これでもう少し歪んだトーンが多ければハード・ロックとしても聴けたかも知れないが、けっこう達者でバランスのよい2本のアンサンブルは、例えばローリー・ワイズフィールのいたホーム辺りに近いタイプという印象。時折アフリカンなパーカスを交えたリズム隊のノリも悪くなく、煮え切らないセッション感を引き摺りながらも盛り上がりを見せる演奏は、バンド感が担保されていてわりと素直にカッコよかったりする。上手いのか下手なのかよくわからないボーカルにも妙な味わいがあって、日本での知名度はほとんどないかも知れないが、オリジナルLPのプレミアム云々を抜きにしても、B級ブリティッシュ・ロックの線としては聴けばそれなりに楽しめるサウンドと思う。
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輸入盤
(Blues&Swamp/Swamp,Blues / Digi-Pack CD(2021) / Sunbeam Records/UK)