ドイツのレパートリーから、10年新規リマスター&ペーパースリーヴでのリシュー。見開き紙ジャケ仕様で、音質はクリアで迫力もあって非常によい。スティームハマーはサセックス州ワーシング出身のグループで、キーラン・ホワイトとマーティン・クィッテントンが中心となって68年に結成され、68~69年のフレディ・キングのUKツアーのバック・バンドを経て、69年にアルバム・デビューした。何より、この後アーマゲドンに参加するマーティン・ピュー、ルイス・セナモ(ex.ルネッサンス,イリュージョン,etc)が在籍していたことでも知られているかも知れない。本作は、69年にUKのCBSからリリースされたファースト・アルバムで、ドイツCBS盤スリーヴ。メンバーは、ホワイト、ピュー、クィッテントン、スティーヴ・デイヴィー、マイケル・ラシュトンの5人編成を基本に、曲によってハロルド・マクネアー(ex.クレシダ,ジンジャー・ベイカーズ・エアフォース,etc)とピート・シアーズ(ex.ロイ・ハーパー,etc)が適時ゲスト参加、プロデュースはマイケル・ヴェスティ。全体に、ホワイトのボーカルの声や間の取り方、フルートの入り方やギターの切り込んでくる感じに、楽曲そのものも含めかなり初期ジェスロ・タルを彷佛させられ、タルをよりストレートにブルージーにした感じのブルース・ロックとも云える印象。派手ではないがバランスの取れたツイン・ギターと、イアン・アンダーソン・ライクなボーカルを軸に、ブルース色とプログレ&ハード色が適度なマッチングを見せる。粘っこくて味わい深く、わりと素直にカッコいいB級ブルージー・ハード系の好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Blues&Swamp/Psyche,Hard,Progressive / Paper-Sleeve CD(2010 Re-master) / Repertoire/German)